奈良のバス運転手さんがコロナウイルスに感染していることが確認されたと言うことで、ついにこのウイルスの日本での感染拡大も新たなステージに入ったと言えるのではないかと思います。
これから先は感染が拡大していることを前提にした対応をしていく必要があるかと思います。今、一般市民として気をつけるべきと考えられることをまとめてみました。
厚生労働省の発表によると
- バス運転手さんは武漢には行っていない(中国にも行っていないという仮定で下記を記します)
- 武漢からの観光客を 1月8日~11日と12日~16日の2回(異なるグループ)運んだ
ということかと思います。ちなみに日本国内での感染確認は6例目になります。
ざっくり言えば、ドイツなどでもヒト=ヒト感染の例が報告されていますが、これでヒト=ヒト感染はほぼ確実に起きていると考えられる上に、日本国内で言えば、この運転手さんが感染した原因となった保菌者(キャリア)の方が行った先では更に感染例が出てきても驚くことではないということかと思います。
またもしかすると時期によってはコロナウイルスの感染力なども異なっているかもしれませんが、これまで国内で確認された7症例は北海道から奈良まで広域に広がっています。
- 神奈川
- 東京都
- 東京都
- 愛知
- 愛知
- 奈良(本症例)
- 北海道・東京
ここから先は大いに推測ですが、6例目の保菌者は4日程度は観光をしていたわけで、その間観光地、食事先等では菌をまいていたでしょうし、7例目の方も移動中にはマスクをされていたとのことですが、機内やバス等では周囲へ感染を拡大させていたことが想像されます。
加えて、報道によれば14日程度の潜伏期間もあるようですし、不顕性感染のキャリアも一定数いることなどを想定すると、すでに相当程度ウイルスが拡散したと想定して良いかと思います。
逆に言えばこれから数週間たって感染拡大が収束すれば、ある程度安心できると言えるようになるかと思いますが、それまではもう誰がどこで感染していてもおかしくないという状況です。
つまり、日常生活上も自分や家族、さらには通勤電車の周りの人など周囲が新型コロナウイルスに感染している可能性があるという前提に立った行動が必要かと思います。
風邪症状がある場合
- 中国への直近の渡航歴・あるいは中国から来た人と接触があった場合は、風邪症状でまっすぐ病院に行かない!(超重要)
→医療関係者・病院待合室等を通じた大規模感染に広がる可能性があります
→中国への投稿歴、あるいは中国から来た人との接触があった場合には通院前に最寄りの保健所、もしくは 厚生労働省の電話相談窓口(電話番号 03-3595-2285 受付時間 9時00分~21時00分 土日・祝日もOK )に連絡を入れて指示を仰ぐ - 風邪症状がある時はできる限り自宅にとどまる。難しければ絶対にマスクを着用し、できるだけこまめに手指の消毒を行う
- 特にお子さんが罹患した場合、安易に解熱鎮痛剤(特にアスピリン系)を投与しない
注:上記は執筆にあたってCDCのガイドラインを参照しました
https://www.cdc.gov/coronavirus/about/prevention.html
予防的措置
- 不要不急な外出の抑制、特に人混みには行かない
- 手洗い・うがいの励行。特に今回はアルコール消毒も有効とのことなので、手指の消毒も実施
→Business Insiderのこの記事が言いたいことがまとまっていました。 - 消毒されていない手指で顔に触らない
- 咳やくしゃみで手は使わない!使ったら消毒!
今のところさほど致死率は高くないようなので過度なリアクションは避けたいところですが、可能な範囲で予防的措置をとって、これ以上の感染拡大や混乱の伝播を皆で防ぎたいところですね!
より詳しい情報は下記で
- 厚生労働省 中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎の発生について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html - 国立感染症研究所 コロナウイルスに関する解説及び中国湖北省武漢市等で報告されている新型コロナウイルス関連肺炎に関連する情報
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-corona/9305-corona.html - WHO DON(Disease Outbreak News)
https://www.who.int/csr/don/en/
(現状ではまだ掲載されていませんが、緊急事態指定されれば掲載されると思います。)