中国によるデータエコシステムの形成と新たなる冷戦

国際情勢に関する勉強をしなくなってしばらくたち、学生時代に想像していた「勉強しない社会人像」=自分になっていることを自覚するようになって2年ほどが経過。すっかりニュースでも「へぇ」と思えることが多くなってしまっています・・・。

そんな中、久々にはっとさせられたのが、今日(2019年11月21日)のTV東京「Newsモーニングサテライト」の特集だったユーラシア・グループ、イアン・ブレマー氏のインタビューでした。

「新たな分断が世界の脅威に」

インタビューは米中対立の話題から始まったのですが、こちらは他のブログサイト等にお任せするとして、今回気になったのは中国と欧米によるデータエコシステムの形成と技術冷戦についてのトピックでした。一番肝だと感じたのは

人間は相いれないほど 規範や価値観が異なる2つの陣営に分かれ 同じエコシステムの中にいる人間とだけ交流するようになる

米中の技術戦争そのものよりその分断が最も危険なことだ

イアン・ブレマー(インタビュー字幕より)

というコメントだったのですが、このコメントから「プラットフォーマー」と「エコーチェンバー効果」という2つのキーワードでした。

GAFAより強力な国家プラットフォーマー

GAFAなど昨今話題となっている「プラットフォーマー」は、ざっくり言えば様々なサービスをワンストップで提供できる業種横断的なプラットフォームを作ってユーザーを囲い込むというようなことになると思うのですが、今回のブレマー氏の指摘は5Gを軸に中国がひとつのプラットフォーマー的な位置に立とうとしているというものです。

あまりにも陰謀論的な指摘とも言えるかもしれませんが、アメリカが中国HUWAWEIの5Gプラットホームに安全保障上の懸念を示したように、もし中国が5Gや監視カメラ、顔認識といった中国が得意とした技術を通して何らかの情報収集をできるようになるとすれば、これは強力な監視社会プラットフォームを形成できることになると思うわけです。

中国のインターネットは欧米のサービスにアクセスできないことは有名ですが、同じような仕組みを用いることによって、情報の遮断や恣意的な提供もできるようになれば、単に監視社会の構築や情報の管理だけではなく、意見や思想の統制まで出来てしまうという、非常に恐ろしい発想に至ってしまいます。

これがひいては、同じ様な意見しか聞こえてこないという「エコーチェンバー効果」につながっていき、世界が分断されていくという、非常に恐ろしいシナリオへとつながっていくわけです。

5Gの地政学

ちょっと気になって調べてみると、ドンピシャの記事?論文を元陸自東部方面総監の渡部悦和氏がしたためられていました。

渡部悦和氏  Japan Forum for Strategic Studies「5Gの地政学」
http://www.jfss.gr.jp/home/index/article/id/840

こちらの記事からさらに連想的に気になるキーワードが「デジタル・シルクロード(DSR: Digital Silk Road)」という言葉でした。一帯一路構想も非常によく考えられたスキームだと思いましたが、こちらも非常に強力な戦略だと思います。

まだ詳しく調べたわけではないのでしっかりとしたコメントは出来ませんが、その名前から連想するイメージでいくと、ハードは一帯一路やアジアインフラ投資銀行で、そしてソフト面はこのデジタル・シルクロードで、それぞれが連動する形で着実に世界的な覇権を固めていくというイメージができあがってきます。

とりあえず今回はキーワードをメモしただけ・・・

ちょっと話題が大きすぎて、今回は後学のためにキーワードをメモしただけのような形になってしまいましたが、このような話を聞くと、ちょっと大げさかな、と思っていたHUWAWEIへの規制もあながち過剰反応とも言えない、世界覇権をかけた動きではないかと言うことが実感を伴ってきました。

久々に今後少しアンテナを伸ばしていかないといけない、と感じたので久々に乱文ですがメモしておくことにしました。