ペナンでは以前からプラスティック製レジ袋の規制を始めていたようで、レジ袋はスーパーやコンビニでは平均20セン(セント、約5円くらい)出して買わないといけませんでした。ペナンではバスの初乗りが1.20リンギット(30円ちょっと)なのでなかなか高級な袋だと思います。しかもちょっと角のあるものや重量物を入れると破れてしまうというなかなかのクオリティです。
こんな袋ではありますが、エコバッグを忘れたときやちょっと買いすぎてしまったときなどに使ってしまうレジ袋。これが2019年7月1日からは月曜日には 20セン払ってもビニール袋がもらえなくなりました。
最初に気づいた時はたまたま月曜にDaisoに買い物に出かけたときで、普段はエコバッグを鞄に仕込んであるのですが、たまたま前回の買物の際に使って戻し忘れてしまったようでした。このときはギリギリ鞄と両手で持てるくらいの量の買物だったので事なきを得ましたが、それ以来気をつけるようになりました。
なお、便宜上「規制」という言葉で書きましたが、厳密には事業者に最終的な判断は委ねられているようなので、お店によってはまだ適用されていないこともあるかもしれません。 また、今回の規制は道ばたの屋台などは対象外のようです。
州の環境委員長のコメントでは法律が出来たから袋をやめるのではなくて、環境について意識して、ビニール袋の利用をやめて欲しい、とのことでしたが、まぁ実際には事業者の抵抗も大きかったのでしょう。
2020年にはこの規制を水曜と金曜にも拡大する方針のようです。
ペナンのレジ袋規制の歴史
調べてみるとペナンのレジ袋規制の歴史は2009年7月までさかのぼるようです。
2009年7月 ー 月曜日にプラスティック製レジ袋が有償化。
2010年1月 ー 週3日間(月・火・水)の有償化に拡大
2011年1月 ー 特定業種で毎日有償化へ拡大。同じくして連邦政府が “No Plastic Bag Every Saturday” として土曜日に同様の規制を展開。
2009年のイニシアティブ開始から2011年6月までの統計として、約3300万枚のビニール袋の使用が抑制され、全体として10%近いゴミの削減にもつながったとのこと(Penang Green Councilのウェブサイトから)。
ちなみにこの袋代の20センは社会活動(Agenda Ekonomi Saksama/ Hardcore Poverty Fund )に使われているとのこと。この10年間で900万リンギット(約2億4000万円!)にものぼっているとのことで、なかなかの収入源ですね。
ペナン州では2023年までにプラスティックゼロを目指していますので、そこへ向けてこれからますます様々な取り組みが行われていくと思います。
2023年にはレジ袋が1リンギットに!
マレーシアの環境省は既に2023年にはレジ袋を1リンギット(27円くらい)を課すことを承認しているとのことなので、今後ますますレジ袋は見なくなるかと思います。
マレーシアの環境省はプラスティック削減に関するロードマップも作っていますので、近々こちらについても紹介したいと思います。
まだまだあるペナンのゴミ問題
ペナンのゴミ問題で恐らく一番大きな問題は埋め立て処理場のキャパシティ問題、関連してリサイクルの強化と償却設備の導入などが出てくると思います。
また個人的な体感としては市中のゴミの散乱、観光地に於けるゴミの対応など、現場レベルでもまだまだやることが多いように感じています。
参考文献
Penang Green Council ”Background No Free Plastic Bag”
http://www.pgc.com.my/background-no-free-plastic-bag
STAR Online “Zero Plastic Bag Day on Mondays in Penang from July 1”
https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/06/08/zero-plastic-bag-day-on-mondays-in-penang-from-july-1#cxrecs_s
STAR Online ”Wednesday and Friday also ‘No Plastic Bag Day’ in Penang”
https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/10/28/wednesday-and-friday-also-no-plastic-bag-day-in-penang